2008年7月27日日曜日

バロックヴァイオリン

今日は音楽仲間であり、かつヴァイオリンの先生をされているHさんのお宅へお邪魔して、バロックヴァイオリンをお借りしてきました。(^^;)
バロックヴァイオリン、という呼び方はあまり好きではないですね。いつの時代からがバロックでそれ以降がモダンで、という明確な分類がありませんから。
私はなるべく「ピリオド楽器」という呼び方をするのですが、今回のブログでは一応バロックヴァイオリン、あるいは略してバロックと呼びましょう。
さて、お借りした楽器は上側で下側は私の楽器です。ぱっと見は同じようですね。でもよく見ると違いがあります。指板という黒い板の部分の長さが全然違いますね。バロックの方が短いです。

厚み(?)も見てみましょう。下はバロック。厚みがあまりありません。

こちら(下)はモダン。厚みがありますね。弦の強い張力に耐えられるように改良されてきたのです。なのでモダンはコンサートホールで演奏しても十分な音量がでるんです。バロックはせいぜい200人程度のホールが限界かな?
これは駒と呼ばれる部分。バロックでは中央の彫り込みが「スペード」のような形(ハートの逆?)になっています。

一方モダンは彫り込みが逆ですね。ふーん。




これは弦を留める所。結構シンプルな構造ですね。弦も「羊腸」です。(いわゆる生ガット。昔のテニスのガットと同じです。)


モダンは、なんだかごちゃごちゃしてますね。弦はガットあるいはナイロンに金属(主にアルミ)が巻いてあります。

さて、ここも特徴的です。指板の付け根。バロックには何故かVの字型の切り込みがあります。
モダンは、そのまま黒檀の板がひっついています。(ニカワでついているだけですよ。)

楽器の特徴はこんな所でしょうね。
弓も大きく違います。ついでに見てみましょう。
上(?)がバロック弓、下がモダン弓です。バロックの方が、本当に「弓型」しているんですね。
先端はこんなに違います。モダン弓では弓先まで強い、しかも変化に富んだ音が出せますが、バロック弓では難しいです。

こちらは毛箱と呼ばれる部分。バロックの方がシンプルですね。


さて、Hさんに少し手ほどきをして頂きました。感想は・・・・難しい!!
ヴァイオリンとは名ばかりで、全く違う楽器を触っているようです。
力のかけ方、音の出し方、全てに細心の注意を払わないと思うような音が出てくれません。
いや、それ以前に楽器が構えられないです。同じヴァイオリン族の楽器だから何とかなるか、と思っていましたが難しいなあ。
紹介して頂いた芦屋の先生の所へ行って手ほどきを受けてくる必要があるようです。
ちなみに貸して頂いた楽器は、古楽器通を名乗る人は必ず知っている「クイケン兄弟」のガンバ弾きさんの方、ヴィーラント・クイケン氏のご子息(フィリップ・クイケン氏)が東京で製作された由緒正しき楽器だそうです。大切に扱わなきゃ・・・

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