2011年3月25日金曜日

計画停電(3)

今,停電中です.やることないので風呂に入っていました.古い住居なので風呂はガス炊き.水はポンプが止まるので断水していますが,お水さえ張ってしまえば暗がりでも風呂には入れます....と書いていたら復旧.今日は短かったですね.一時間半弱でした.

原発の事故,,,毎日気になって仕方ないです.ようやく塩水から真水に切り替える作業が始まったそうです.大丈夫かな?間に合うかな?テレビの解説などでは塩が詰まって大変なことになるから,とか(そうやって海外も放映されているようです.)ひどい例になると詰まった固形の塩(NaCl)がもんじゅの事故と同じようにナトリウム爆発を・・・なんて笑える報道もありました.NaClが詰まるとか不純物が堆積するというのは理解できるけれど,食塩と金属塩の違いぐらいは知っておいて欲しいな.

推定の域を超えないけれど,一番個人的に心配なのが応力腐食割れ. 学校では教わらなかったけれど元職場でたたき込まれました.オーステナイト系のステンレスでは一番気をつけなければならない現象です.圧力容器などは多分大丈夫なんだろうけれど配管がねぇ.応力腐食割れが問題になってきた頃はちょうど今の福島が建造された頃です.今の原発の材料は考慮されていると思いますが,福島の時代はどうなのかなぁ.アメリカもそれが気になって真水に早く入れ替えろ,と行ってきているのではないかな,と勝手に思ってます.

ちなみに以前調べたことがあるのですが,今も昔も原発に使う材料ってJIS規格ではなくって米国規格です.(ASTMだったかな?)インターネットごときで調べて入る情報では日本語で「ステンレス 応力腐食割れ」と検索してもSUS304ぐらいのものしかないですが,原子力容器や配管は「それ専用に」調質された材料を使っています.ネットで原子炉の材料としてキーワードに引っかかるのはオーステナイト系のステンレスのようですから,多分SUS304などと性質は似てはいるのでしょうが本当はどういう耐食性能なんでしょうね.応力腐食割れが発生すると設計値よりもかなり低い応力で破損することがあるので,圧力が上がったり下がったりしたときに「設計値通りだから大丈夫」と言えなくなる,,,なんてことになりかねないです.

一般誌なんか読んでいると,やれ海水を入れるのが遅かったとか廃炉にする決心がつかなかったのだとかやたら騒いでいますが,そんなに素人さんが騒いでいるような単純なレベルで判断は出来ないと思います.海水を入れるっていうのはそれなりに(相当?)リスクの大きいことなんで,当事者はとても判断に悩んでいたのだと思います.もし冷却用の真水が大量に手に入る状況ならば真水を調達する方がリスクは小さい,という話になるのは当然だと私は思います.安全な冷やし方はどうか?という視点で

最近知ったのですが,原発1基あたりに消費する水量ってバカにならないです.原発用ポンプを作っている会社が近所にあるのですが,そこのエンジニアに聞いたところ「能力的には一級河川一つの流量を制御できなければならない」のだそうです.まあ原子力発電所が停まったらこれだけ停電になる,6基の出力が約500万キロワット,なんていうことを考えると相当の発熱量なんで,それぐらいは必要なのかな.今回の原子炉は停止しているので,そういう意味ではポンプ車レベルでコントロールが効くのかな?あくまでも想像です.
感覚論で申し訳ないですが(調べてないですが),真水にこだわって河川だけで冷却しようとするとあのような敷地に6基の原子炉を建設するのは無理だと思います.今から10数年前,フランスのリヨンに行ったのですが,空港から離陸した直後にローヌ川沿いに原発が2台あるのを見かけました.そんなもん,,なんでしょうね.

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