2008年1月9日水曜日

エコロジー幻想

さて、ずいぶん前から書いてみたかったネタを今日は書いてみます。
私の机の上にはPCを掃除するためのダストブロワーが置いてあります。この商品、まじまじとよく見ると・・・・ 引火の危険性を軽減するために引火性の高いDMEは使わず、かつ「環境にやさしい」HFC-152aガスを使っているそうです。どれぐらい環境にやさしいのかな?
何と従来のガス(HFC-134a)に比べ地球温暖化係数が1/10になっているんだそうです。そうかだから「エコ」商品で、グリーン購入法適合商品なんだ・・・・良いもの使ってんだな俺は。

と、普通の人は思うでしょうね。ところがどっこい、とんでもないトリックがあります。
地球温暖化係数は実はHFC-152aの場合、CO2に比較して140倍もあります。
この商品は550ml入で、HFC-152aは大体比重が0.9位。ということはこれを全部使い切れば(大体1年足らずで使い切りますね。)0.5kg×140=70kg相当のCO2相当のガスを放出していることになります。
環境省」や「チーム-6%」では「一人1日1kgのCO2を減らしましょう。そのためには省電力の電気製品に買い換えましょう・・・」などと色々啓蒙しています。でもこれ一缶で70日分のCO2相当のガスが出るんですよ?これを使い切るだけでもう2ヶ月分のCO2削減目標がパー。そしてこれが「エコ」商品の実態。省電力製品によるCO2低減量なんてたかがしれています。(ちょっと計算すればわかりますよ。)
つまり、この商品は『代替「フロン」を使っているから環境にやさしい』と言えば売れる、そういう魂胆が見え見えです。「CO2の140倍の地球温暖化係数があります」と謳えば誰も見向きもしてくれない・・・・
商売上のトリックですね。引火の危険性を避けるためDMEを止めた、とありますが、こちらの地球温暖化係数はなんと0.2。本当に地球温暖化のことを最優先に考えるならDMEを使うのが筋じゃないのかな?HFC-152aはいずれにせよ引火性があるんだし・・・(HFC-134aはありません。)
ちなみに面白いサイトを見つけました。こうなるともうほとんどそこらの3流雑誌のノリ。
でもね、このサイトはすごかった・・・逆転の発想。
そうそう、「リサイクル」とか「再資源化」という言葉もだまされてはいけません。多分我々の「刷り込まれた情報」では
「廃屋を解体した木材を燃やして、焼き芋を作って食べた」
という場合、廃屋の木材はリサイクルされていない、という感覚でしょう?多分小学校などの授業でもこういうような事例になるんじゃないかな?
でも実はこれ、リサイクルしているんです。リサイクルや再資源化の(広義の)定義では熱エネルギーに変換して活用することも「サーマルリサイクル」として認められていて、リサイクルの一つなんです。
結局いつもブログに書いているんですが、環境問題ってだれも「問題」に思っていない、「良いことやっている」という自己満足の世界の気がします。
今のままそっと放っておく、あるいは慎ましく生活する、モノを最後まで大切に使う、事が重要じゃないかな、と思う今日この頃です。

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