2007年10月6日土曜日

水は何にもしらないよを読みました(続報)

以前水は何にもしらないよを読みましたという記事を書きました。やっぱり気になったので取り扱いを止めて欲しいなあ・・・と思って投書してみました。その顛末を報告します。
----------------------私のメール
【意見】日本○○○社製浄水器の取り扱いについて

頭書の件,第1食堂の売店で日本○○○社製浄水器の斡旋販売展示を拝見しました.当該商品についての取り扱いについて、下記ご提案申し上げます.  了

1.当該商品の取り扱い中止とメーカ取引の停止を提案します。

2.理由
パンフレット等内容を拝見させて頂きました.
◇当該商品は「電解還元水整水器」なる商品です.「電解還元水」について,還元力の有無について研究段階であり,現時点では明確な結論が出ていません.しかしながら本製品は還元力を暗に謳っています.
参考)http://www.3aaa.gr.jp/faq/qa.html#q41 より
Q:アルカリイオン水と電解還元水は違うものですか?
A:各社の愛称・呼称により様々な呼び方がありますが、「医療機器承認番号(または認証番号)」が明記されている機種であれば、家庭用医療機器として承認・認証されたもので、生成される水の効果は同一です。しかし医療機器として認可されていないものであれは不明です。
(現在のところ、飲用を目的とする機能水の生成装置で、家庭用医療用具として薬事法の認可を受けているものは「アルカリイオン整水器(家庭用電解水生成器)」のみです。)
また、「還元力の有無」については研究段階であり、現時点では明確な結論には至っておりません。よって、呼称と効能効果及び各製品との区別に関連性はありません。

◇○○大学大学院教授(S教授)による共同開発品となっており,これは事実のようです.しかしながらこの教授の理論については「日本○○○社製」製品のみを用いた研究である,とのことであり,第3者による追試が不可能であるなど,業界や研究機関からも科学的でないとの批判があります.(これについてはネットで各種情報がありますが,http://atom11.phys.ocha.ac.jp/wwatch/intro.htmlなどを参考にして下さい.「読者によるウォッチング」より「電解水宣伝の不自然さについて」の項目で議論があります.)

◇パンフレットの表記で科学的に矛盾のある表記が多数見受けられ,科学を熟知しないものに科学用語をちりばめる典型的な「エセ科学」商法に近いものと考えます.

例)
・この装置には還元水と酸性の切り替えがあります.還元の反対は酸化(酸性の反対はアルカリ性)ですので,明らかに表示が矛盾しています.

・酸化と還元の説明が書いてあります.
「酸化とは酸素と化合すること,水素を失うこと,電子を失うこと.
例:鉄などを錆びさせる,リンゴなどを変色させる,このような作用が酸化の代表的な反応です
還元とは水素と化合すること,酸素を失うこと,電子を得ること.
例:鉄などを錆びさせない,リンゴなどを変色させない,このような作用が還元の代表的な反応です.」

この表記は,還元に関して間違っています.錆びた鉄を錆びない状態にする,変色したリンゴを変色しない状態にすることが還元で,「防止」する作用ではありません.

・還元水のモードにすると「カルシウムが増える」との表記があります.当たり前ですが,カルシウムを添加しない限り増えません.

◇糖尿病に効果があるかのような誤解を招く表現があります.
(アガリクス茸のガン治療騒動のようなものです.)薬事法違反の可能性もあります.

◇店頭にある比較表に「波動水」「πウォータ」なるもの(これは既に非科学的であるとの見解が出ています)との比較があり,これらと比較すること自体この浄水器の信頼性が非常に低いと考えます.

2.結論
この商品は「××社特別価格」を謳い,さらに「××社のお墨付きをもらった」と宣伝に利用される可能性が非常に高い,非常に疑念の高い商品であると考えます.
(価格も他社製品に比較し高価である。)
従って当該商品について,取り扱いの中止と取引の中止をご提案申し上げる次第です.

3.参考文献「水はなんにも知らないよ」 左巻 健男 著http://www.amazon.co.jp/水はなんにも知らないよ-左巻-健男/dp/488759528X

以上

----------------------回答メール、太字私の意見
Re:【意見】日本○○○社製浄水器の取り扱いについて

日本○○○社製浄水器の取り扱いにつきまして、8月7日付けメールにてご意見を戴き有難う御座いました。
ご指摘の内容につきましては、専門性の強い内容(ホンマか?あほでもわかるで)でありますのでメーカーである㈱日本○○○に確認を行いました結果をご連絡致します。

○広告等については、薬事法に則って行っておりパンフレットの内容は全て大阪府健康福祉部薬務課に確認を行っております。電解還元水の表記、その他の内容につきましても全く問題はありません。(表記は問題ないやろ。内容は大いに問題あるよ。役所のお墨付きなんてアホの集団やで意味ないし。)表記の矛盾もありません。(大いにあるある。還元と酸化の話は矛盾やろ。

○白畑教授個人との共同研究ではなく、国立大学法人○○大学との共同研究であり研究成果は国際学術誌や学会で発表も行っており、科学的でないとの批判は当たらないと考えます。(学会や学術誌に発表したから科学的という論理がおかしいやん。

○「××社特別価格を謳い××社のお墨付きを貰ったとの宣伝に利用される可能性が高い」との指摘に対しましても、当社は代理店の一つであり、他の客先に販売する場合「××社のお墨付きを貰った」と言ったような宣伝に利用する事は一切無い旨、㈱日本○○○に確認しております。

従いまして、当社としては今後とも販売代理店として継続していく所存です。(まあアホな商売に手を染めるより、自分ところが儲けること考えた方がええで。

尚、製品そのものについてのご疑念に対し、ご要望があればメーカーである㈱日本○○○から直接説明をしたいとのことですので、ご都合の良い日時をご連絡戴ければと思います。(そこまで相手するつもりはあらへん。ヒマやないんで。
宜しくお願い致します。
以 上
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でもって、このメールは終わりにしといたんですが、エセ科学(水についてだけ)の典型用語がだいたいわかりました。
・πウォータ
・波動
・還元
・活性水素
・クラスター
・マイナスイオン(実はこれ化学用語の定義にはありません。)
まあこういう名前がついているものは信用しない方が良いです。
この製品のパンフで一番ひどかったのは「お茶の出が良くなる」写真。
確かにお茶の色は濃くなっているけれど、この製品には「乳酸カルシウム」が使われていて、当然混ざれば色は濃くなります。(重曹で試しても同じ)
これを「電解還元水」の効果としているところがインチキです。
単なるアルカリイオン整水器でっせ。

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