2008年10月23日木曜日

技術士全国大会(総括)


さて,今日は技術士全国大会に出席した感想を記載したいと思います.

◇色々な技術士さんにお会いして,お話を伺いました.素晴らしい技術者にたくさんお会いして,非常に得るものがありました.素晴らしい技術者は「目がキラキラしていて」「好奇心が旺盛で」「わからないことは放置しない」という共通の(?)性格をお持ちのようでした.

◇さらに彼らは「自分の技術に対して自信を持っている」「わからないことはわからない,とはっきり言う」「お互いを尊敬しあう」心構えを持っているようでした.

余談です.技術士もお互いのことを「先生」と呼び合う,ということを初めて知りました.普通「先生」というのは学校の先生や医者,弁護士,代議士が「自分が敬わられる対象である」という認識の元で使う言葉だと思っていました.技術士の場合の先生の使い方は「自分の知らない分野に詳しい方」をお互い尊敬して使う,という謙虚な意味での使い方のようです.

◇一方で(若手を中心に)「自分は技術士だから偉い,特殊な人材だ」と勘違いしている人も少なからずいました.彼らに共通しているのは「素晴らしい技術者」の逆です.「資格」を振りかざして金儲けしている,そんな印象を受けました.彼らと話しをするとつまらないです.ちなみにそういう人たちはお互いを「先生」とは呼び合いません.不思議でしょう???

◇日本技術士会の会長の大会挨拶がとても気に入りました.
来賓には文部科学大臣代理,環境大臣代理,県知事,市長,地方整備局長,など行政の方がたくさんいました.
でも彼らを横目にしながら,,,
「技術士の心構えとして申し述べる.行政や世論に流されて自分の意見を曲げてはいけない.科学的,学術的なデータを参考にするのは良いが,常にそれらの情報を整理し正しいかどうかを判断する必要がある.さらに,論理立てて自分の意見として持たなければいけない.もし行政や世論が間違っているのならば,間違っていると説明するのが技術士の本来の姿である.例えば地球温暖化の問題がよく取り上げられるが,この問題は本当に【問題】なのか,よく吟味しなくてはならない.IPCCの報告書などを何も考えずに鵜呑みにしてはいけない.自分の頭でよく考えることが重要である.」というようなことを述べられました.すごく共感しました.

◇ツアーが面白かったです.このツアーは「テクニカルツアー」,通常のツアーとは異なります.
お勉強ツアーなので,勉強した時間(CPDポイントと言います)が付くんです.
裏方さんのお話を伺いました.事前に見学箇所や旅行代理店にこと細かく打ち合わせに行ったらしいです.
「技術士のツアーに参加する人はとても好奇心が旺盛で,質問も多い.しかも質問のレベルが高い場合が多い.だから対応する方は最高の人を出して下さい.」とお願いして回ったのだそうです.
そうか・・・・だから学芸員さんや銀山のガイドさんはすごくレベルの高い人だったんだ・・・
そしてバスガイドさんはかなりご年配のガイドさんだったんだ・・・・すごく知識が豊富・よく勉強されている,知性のあふれる感じのする女性でした.
(決して美人とは言えなかったけれど,すごく良いガイドさんでした.観光地では「いかにもガイドさんらしい」人もたくさんいましたが,(聞き耳立てていたら)話のレベルが全然違いました.)

◇結局「資格」は関係ない,技術者として身を立てるのに重要なことは別,ということを再認識しました.
資格はついて回った結果かな???

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