2008年3月11日火曜日

GA

今日は約半年間面倒を見てきた新入社員の技術論文発表会を聞いてきました。入社してから、それぞれに伸びの違いはあれども、少しは成長したようです。やれやれ。
詳細の内容は企業秘密なので公表できませんが、その論文中にGA(Google Analyticsじゃありませんよ、Genetic Algorithm、すなわち遺伝的アルゴリズムです)を使ったリンク機構の最適設計に関する発表がありました。
私の大学の時の専門は、機構学でしたので興味津々。そして発表者の論文は私の先輩がやっていた研究にそっくりでした。以前ブログには記載しましたが、いわゆる「機構の総合」という問題です。
私の先輩は、GAにするか、最急降下法にするか、モンテカルロ法にするか、等々色々その手法を分析して、結果的にはモンテカルロ法を選択しました。
その話を思い出して、私は今年の新入社員に「何故GAを選択したのですか?」と質問しましたが、あまり技術的な根拠のある回答は得られませんでした。
コーディングが楽だったから、だそうな・・・・う~ん(**)
彼だけではないですが、ちょっと勉強不足ですね。
質問時間がなくてあまりつっこめなかったのですが、ここで突っ込みメモ・・・・(^^);
◇最適化、とは何を最適にしたのか?
◇何故GAがその最適化問題を解くのに優れていたか?
◇理論的に考えて、その「最適解」は妥当なものか?
リンク機構の基本を理解していれば、この質問に対する回答は簡単でしょう?リンク機構の基本を理解しているかどうかは、簡単な4節リンク機構の回転揺動機構を「総合」してもらえばわかると思います。
例えば、入力(角)を円運動、出力(角)を正弦運動にするためのリンク比は?という問題、等。(解けるかな???)
さて、類推するに発表者は「ベアリング(玉軸受)の寿命」を目的関数として、寿命が最大となる条件を最適と称しているようでした。
でもね、ベアリングの寿命計算もカタログを信用してはいけません。特にリンク物は要注意です。
カタログには静定格荷重と動定格荷重が記載してあって、その寿命計算式がかいてあるでしょ?
リンク物は「揺動運動」をすることが多いので、「常に一定方向に回転する」という前提条件のカタログの寿命計算はアテにならないです。(潤滑の問題が絡んできます。)
昔は私もそれを知らなくて、よく機械を壊しました(^^);
彼らとは近々打ち上げを兼ねて飲み会をする予定です。少し入れ知恵しようかな?
でもイヤな先輩やな~

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